2010年4月22日木曜日

井上ひさしさんの言葉

難しいことをやさしく
やさしいことを深く
深いことをおもしろく
おもしろいことを真面目に
真面目なことを愉快に
そして、愉快なことはあくまで愉快に

4月9日に急逝された井上ひさしさん。昨年10月末ごろから体調不良を訴えられ、その後肺癌と診断され治療を受けておられました。回復されてまた沢山の作品を書かれると思っていました。特に沖縄のことを作品になさるのを楽しみにしていました。加藤周一さんに続いての九条の会の呼びかけ人がまたお一人亡くなられました。
戯曲作品では、渡辺美佐子のひとり芝居「化粧」は神戸演劇鑑賞会の例会で複数回取り上げられたし、主宰されていた劇団こまつ座への書き下ろし戯曲 「頭痛肩こり樋口一葉」「雪やこんこん」「父と暮せば」などは神戸の劇団も数々上演したことを記憶しています。
ぼくから見れば井上さんは一番身近な、大きな作者。膨大な作品に共通するのはユーモアと勇気を持たせてくれる社会性。
ぼくの書棚には「下駄の上の卵」「吉里吉里人」「腹鼓記」「馬喰八十八伝」「東京セブンローズ」「もとの木阿弥」「国語元年」「小林一茶」「ムサシ」「キネマの天地」「不忠臣蔵」「しみじみ日本・乃木大将」「私家版日本語文法」「ナイン」などがあります。
内橋克人さんが13日のNHKラジオの「ビジネス展望」で井上さんを追悼されていました。
「ひたすら人間が人間らしく生きる社会のために献身されてきた人です。何が誰がどのようでなければならないか、道筋をなしてきた数少ない存在でした。」と。